タンポポ調査・近畿2005予備調査実施要項 |
雑種タンポポについて |
近年増加している在来種と外来種との雑種タンポポも、総苞外片の形から見ると外来種と区別することはできず、後述するように雑種と外来種とをはっきり識別するためには、DNAやアロザイムなどの化学成分を分析する必要がある。そこで、今年実施する予備調査では、雑種タンポポは外来種に含めて報告していただくこととし、送っていただいた頭花をもとに調査委員会で検討することにした。 もちろん、すべてのサンプルを解析することは予算的にも不可能なので、一部を抽出して分析した上で、雑種タンポポの頭花・痩果・花粉などの特徴を見出し、雑種の可能性があるかを探ることになる。 他府県でのDNA解析やアロザイム解析を行った詳しい研究によると、総苞外片が完全に下向きのものには純粋な外来種が多く、雑種の総苞外片は様々な状態になることが報告されている。 そこで今回の調査では、総苞外片のかたちを5つのタイプに分けて報告していただくことにし、別に総苞外片のかたちと雑種との関係を調べて、近畿地方における雑種の広がりについても把握したいと考えている。 雑種タンポポについては、昨年4月に本調査委員会が開催した「タンポポ調査の意義を考える」研究集会の報告を 活動記録 No.3 に掲載してあるので、それをご覧いただきたい。 |