- 2014年春と2015年春に「タンポポ調査・西日本2015」を実施します。
詳細は、タンポポ調査2015ホームページをご覧下さい。
調査報告書
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タンポポ調査・西日本2010調査報告書は、2011年3月5日に開催した報告会参加者へ配布し、同時にホームページにも掲載しました。
「2010調査結果」のページからご覧下さい。
<調査報告書の正誤表>
2011年3月5日付けで発行した「タンポポ調査・西日本2010報告書」の正誤表が何度かの追加修正を経て完成しました。
訂正のほどよろしくお願いします。
<タンポポ調査報告書―補遺 目次>
報告書の補足や解説を加えたページを作成しました。
代表あいさつ ( 2011・3・5 調査報告会)
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ごあいさつ
布谷知夫(琵琶湖博物館環境学習センター)
みなさん、今日はお忙しい中、多くの方にお集まりいただき、また非常に遠方からもご参加いただき、本当にありがとうございます。「タンポポ調査・西日本2010」はその準備期間を含めると3年余りの時間をかけ、この報告書を完成させ、報告会を持つところまでこぎつけることができました。各府県の事務局を担当していただいた方々、ならびに7万点を超えるデータを寄せていただいた多くの調査参加者の方々のおかげであることに対して心からお礼を申し上げたいと思います。
このタンポポ調査は、1970年代の住民運動の中から、自分たちで自分の暮らす地域の環境を調べる、という運動として始まりました。実は同じように指標生物を使った調査はほかにもいろいろとあったのですが、タンポポ調査は、そういう中で一番成功し、同時に継続されてきている調査だと思われます。
2010年の調査の目的として、従来と同じ環境調査という面が強いと考えてきました、同時に自然に対してあまり関心のない方を巻き込むことのできる環境教育としての面があることも考えてきました。また非常に多くの個人や市民団体が参加していただいているので、そういう個人や市民団体のゆるいネットワークを作る場になるとも考えていました。
このようなタンポポ調査が継続して行われてきたことには大きな特徴があったためであると思います。それは、同じことをずっと続けてきたのではなく、変化しながら調査を行ってきたということです。大きな転機は1990年代の後半でした。今日、講演をお願いしている森田先生が、タンポポの在来種と外来種の間で雑種ができているということを見つけて発表されました。在来種と外来種とのそれぞれの生育環境が異なるために、どちらのタンポポがあるかを見れば、その場所での人の介入の程度が分かるということで調査を行ってきた私たちは、非常に大きな打撃でした。でもこれまで蓄積してきたデータを使えるようにし、さらに今後もタンポポ調査の意味を考えるために、雑種を含んだタンポポ調査を行うことを模索して、2000年の大阪の調査が行われ、2005年には、同じ考え方から近畿圏7府県で合同のタンポポ調査を行い、成功させました。そして今回はさらに規模を広げて西日本全体での調査となりました。
そしてタンポポ調査のもう一つの特徴は、市民調査に対して、植物研究者のバックアップがあって、成果をあげることができたという点です。雑種の性格やその見分け方、今回の大きな成果であるいくつかの種の問題など、研究者が意見を整理してくれたから、わかったことがいくつもあります。市民運動と研究者との協同の成果であると思います。
多くの皆様の協力のおかげで、タンポポ調査・西日本2010は成果をあげて終了しました。今後に多くの課題を残しましたが、その課題を解決しながら、今後のタンポポ調査の在り方がまた広がっていくと思います。今後のご協力をお願いすることで、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
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