奈良公園の植生と鹿の関係から、佐藤先生の講座が始まった。鹿が食べる植物は極端に背が低く、ヒメワラビなどの食べない植物の背が高くなっている。
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木の葉も鹿が食べるため、下枝の高さは1.8m程度にそろっており、これをディアラインという。写真の上にマウスを置くと、葉を食べる鹿の後ろにディアラインが見える。
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色々な樹木の葉の形質についても学ぶ。写真の上にマウスを置くと、本来、1回羽状複葉であるサイカチの葉が2回羽状になったもの (写真に写っているのが1つの葉)が見える。
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樹木は表皮の内側にある形成層で育ち、古くなった組織(表皮や木部)は死んでいる。死んだ木部が完全に分解してできたムクロジ樹幹の空洞を覗く受講生。写真の上にマウスを置くと、空洞を通ってムクロジの上に出ている竹が見える。
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柵に囲われたところは鹿や人の影響を受けないため、何もしない状態での植物の遷移を見ることができ、サクセッション(生態遷移)の様子を体感できる。
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奈良公園には古くからフジが自然な状態で多く茂っている。写真内、右のツルがフジ。写真の上にマウスを置くと、5月に咲いていたフジの花が見える。
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アセビは鹿が食べないため、林縁部ではアセビの葉が地面まで茂る。一方、林内は日射が少ないため、葉も少なく、見通しがよい。写真の上にマウスを置くと、林内の様子が見える。
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林の中の木が倒れて、日が当たるようになった空間をギャップという。極相林は森林内にギャップがモザイク状にできることで植物が入れ替わり、維持されている。
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奈良公園で天然記念物に指定されているナギ林。写真の上にマウスを置くと、特徴あるナギ(裸子植物、マキ科ナギ属)の葉が見える。
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