第12期第35回講座 哺乳類
第35回講座 哺乳類 (2015.2.18) |
講座内容 |
哺乳類のフィールドサインによる生息調査法 |
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講師 |
早川 篤(大阪市立天王寺動植物公園学芸員/大阪自然環境保全協会理事) |
場所 | 豊能町・青貝山周辺 |
「里山では野生動物との闘いです。高い柵はシカ、トタン板はイノシシ対策です。」という早川先生の話で講義が始まった。 |
「落ちているものを1つずつ拾ってください。エビフライに見えますか?リスが松ぼっくりを食べた跡です。」ここではリスが生きている。 |
「土の色が異なっているのが分かりますか?小枝を突きさして刺さったら、モグラのトンネルです。」モグラはトンネルの中を前進も後退もできる。 |
木肌に雄ジカが角をこすりつけた傷跡があった。シカがササを食べたり、角をこすりつけたり、ぬた場で泥浴びをしたりする様子が想像できる。 |
倒木の上、目立つ所にテンの糞があった。糞の中にはカキらしき種があった。形・大きさなどから主が分かる。その習性も推測できる。 |
午後からは標本を使っての講義。イノシシの頭骨は牙・歯・頭骨の形などで判断する。牙は顎の骨の中にあり、見えているのは氷山の一角だそうだ。 |
シカの頭骨。りっぱな角があるのでシカだと分かる。頭骨の継ぎ目は縫合線がはっきり分かる。受講生は手に取って確認する。 |
足跡から、動物を判断するには、足の特徴を覚えなければいけない。「シカとイノシシの区別はできますか?」 |
色々な標本を用いて、楽しい話が続く。モグラの毛の秘密・テンの毛皮・赤ネズミの髭・ウサギの骨格と毛皮・モグラの中で最小のヒミズの毛皮・・・ |