第12期第13回講座 両生・は虫類の生態と保全

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第13回講座 両生・は虫類の生態と保全  (2014.7.16.)

講座内容

「両生類・は虫類」の生態や形態の違いを知り、彼らを取り巻く生息環境の現状と保全を考える

講 師       田口 勇輝(地球環境学博士、NPO法人日本ハンザキ研究所研究員理事・研究員)
場 所 大阪府環境農林水産総合研究所 環境情報プラザ・研修室

ハンザキ研究所の田口先生は両生類・は虫類、特にサンショウウオが専門である。「自然と共存するには自然を好きになること・保全したい生き物の生活史を知ること・エコな生活を送ることが大切である。」 

サンショウウオは両生類。水の中で青く光るヒダサンショウウオ、大人になって肺が消失する(皮膚呼吸する)ハコネサンショウウオなど・・知らないことが次々出てくる。

ニホンアマガエルのオスは鳴嚢をパンパンに膨らませて鳴く。指先は吸盤状、緑色の体色。鼻から目に黒い帯模様がある。繁殖期以外は水辺でなくても生活をし、都市部でも多く生息できる。よく見られるアマガエルである。

ニホンヤモリはは虫類。都会生活に適応した種で、もっぱら人家に棲む。足指は吸盤があるかのように壁や天井に張り付くことができる。ところが、実は吸盤ではなく、無数の微小な毛状突起だそうだ(えっ、てっきり吸盤だと思っていた)。

ヤマカガシは毒蛇で、頚部と牙の2か所から、毒を出す。あの大きなヒキガエルを食べて、その毒が頚部の毒になるそうだ。要注意!褐色の地色に黒色の斑紋がある。カエルが好物だとか。

昼食時、カエルたちも昼食タイム。生きているコオロギを目にもとまらぬ速さでパクリ(歓声!)。飲み込む時は、まん丸い目を閉じてゴクン(再び歓声!)。

オオサンショウウオは、日本にだけ住む固有種で世界最大の両生類。口が大きく、目が小さい。四肢は人間の赤ちゃんの手の様にかわいい。寿命は?60年以上(シーボルトが51年飼育した記録から)。3000万年間、姿を変えていない生きた化石とも。産卵は8月末~9月。17歳で産卵した記録から、人間に近いとも言える。オスは巣を作り、メスを誘い、産卵後は半年間子育てするイクメンだ。

海外や地元地域と協力して調査・保全活動を行い、川を歩いて3日間72時間、さらに2週間連続夜間調査をしたり、田口先生にとって仕事とはいえ「凄い!」と感動する。

これは世界で唯一、オオサンショウウオを毎年繁殖させているという水槽のイメージ図。日本は世界的にも凄い研究をしていることを初めて知った。

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