第10期第28回講座 里地・里山①

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第28回講座 里地・里山①   (2012.12.5.)

講座内容

里山保全管理/植生調査の実際と植生管理への展開を学ぶ
午前:講義 里山の保全管理について/午後:5m四方のコドラート内の毎木調査

講師

中川 勝弘(グリーンエコー代表、大阪府自然環境保全指導員)

場所 午前:池田市立コミュニティーセンター/午後:五月平展望南東面雑木林内実習地

午前中は、池田市で生まれ育ち、何十年も里山管理を続けてこられた中川先生の講義。わかりやすいテキストと板書を用いて、受講生を惹きつける語り口が続く。

 

聴講を終えて、実習地の五月山へと向かう。途中の池田城から、目的地を見上げる。

五月山の山頂近くに樹木のない一帯が見えるのが、火祭で「大」の字に火がともされる一画。実習地はその少し上あたりとのこと。

 

登りの道すがら先生の解説が入る。クヌギの木の下の落ち葉に、別の葉が混じっているが、隣のアベマキの葉が舞い込んだもので葉の裏が白い。

 ナラ枯れが始まっているアベマキの木。甲虫カシノナガキクイムシが持ち込んだ病原菌が木を弱らせる。木の方は抵抗策として樹脂を分泌して身を守ろうとしている。

結構急な坂道もあるが、先生についてゆく。登って行くにつれ、アベマキなどの落葉広葉樹林から、アラカシなどの照葉樹林へと植生が変化して行く。

頑張って登って、大文字の火床の上の開けたスペースに到着。急に視界が開け、目の前にパノラマが広がる。 

絶景を眺めながら昼食をとる。パノラマの西の端には六甲山系が望まれ、また先程通ってきた池田城が眼下に小さく見えている。 

 ヘルメットを着用して実習地に入るが、ササと木々が生い茂り、身動きもままならない。

 各班それぞれに、ロープで5m四方の枠(コドラート)が示されている。ササを刈り取り、枯れた木を取り除くとすっきりして、これから残った木々の調査を始める。

コドラート内の木々の全てに、1本づつテープを巻いて番号をつける。小さい木も残らず数えるので、数十本~百本程度になる。

太い木も細い木も全て巻尺で太さを計って記録する。

高さも測る。木肌や葉を観察してそれぞれの木を同定する。

巻尺でコドラートの中での位置を計る。得られた各種のデータを番号順に記入した表を作成するとともに、木の名前と番号を記した図面も作成する。

最後に再び大文字の上で先生のまとめのお話しを聞く。次回の講座は、ここに集合して、今日調べたデータに基づいて方針を定め、実習を行うことになる。

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