第10期第25回講座 淀川の河川環境③

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第25回講座 淀川の河川環境③    (2012.11.07.)

講座内容

淀川の抱える問題点とあるべき河川環境について

講師

中野 勝弥(淀川自然観察会代表)

場所 淀川大堰~赤川鉄橋~菅原城北公園~(大阪市東淀川区、都島区、旭区)

今日の講座は丸一日、屋外で。柴島駅より歩いて、先ず淀川大堰の近くの川縁へ。

 

「ここは、堤防の内側、外側どちらですか?」と講師の中野先生。人の住む所を中心に考えるので、河川敷は提内地ではなく提外地!

2つのビーカーについてどちらが淀川大堰の上流側、下流側の水かを推測。水の濁り方や味を比べ、塩辛いほうが海水が混じった汽水で下流側。

 

大堰の脇に作られた魚道。アユなどの通過が確認されている。上流の淡水域と下流の汽水域とに生態系が分断されてしまうが、上流の水位が安定し、水道水を安定的に確保。

 

 阪神水道企業団の取水口。神戸、尼崎、西宮、芦屋の4市が利用する水がここで取り入れられている。

 

右岸(上流側から見て右側)を上流に向かって歩く。背の低いのがオギで高いのがセイタカヨシ。ツバメが塒(ねぐら)にするヨシが見当たらない。

 

淀川の河川敷に6つものゴルフ場が存在することを地図で確認。芝生の除草のため多量の農薬が使用されている。たった今、横を歩いてきたのが最下流のゴルフ場。 

 

堤防の工事が進行中。スーパー堤防は費用対効果の観点から、先の事業仕分けで認められなかったが、堤防の強化整備の名目で復活している。 

 

煉瓦作りの取水口。大阪市民の水はここから柴島浄水場へ。かつては臭かった大阪の水道も、今はオゾン処理、活性炭処理で美味しい水に変身。

 過去の水道管の橋脚が残っているのが、新しい橋のすぐ手前に見える(矢印)。左側の橋脚がかつての左岸なので、川幅が広がったことが一目瞭然。

木製の歩道橋とJR城東貨物線の線路が並ぶ全長586mの赤川鉄橋を渡って右岸から左岸へ。お天気にもめぐまれ、ここで弁当。

 午後の講座は紙芝居(?)を使ってスタート。図は、昔と今の淀川の流れの比較。川は広く、真っ直ぐになっている。

 

水の流れがなくなり、発生したアゾラに表面を覆われたワンド。水中に太陽光が届かず、光合成ができずに死滅した植物はヘドロとして堆積。

再び右岸へと渡る菅原城北大橋から見下ろした河川敷。かつてのヨシ原に樹木が生え、ヨシが減ってオギが増えたので、ここを塒とするツバメが減ってしまった。

 

堤防に腰を下ろして、向こうは豊里大橋。中野先生より、蛇口をひねると出てくる水だが、淀川の環境や水道について今後も考えて欲しいとのまとめの言葉。

 

 

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