第10期第24回講座 野生動物との共存
第24回講座 野生動物との共存 (2012.10.27.) |
講座内容 |
奈良公園のシカを軸に人と野生動物とのかかわりを考える |
---|---|
講師 |
鳥居 春巳(奈良教育大学教授) |
場所 | 奈良公園/奈良教育大学 |
「ここで(飛火野)何か気づいたことありませんか?」と質問される講師の鳥居先生。
|
地表から2m以下には、木の枝もなく森の奥まで見渡すことができる。奈良公園の特徴の一つ、ディアライン(またはブラウジングライン)の景観がひろがる。 |
シカが植物を食べ尽くしたため、林床には何も生えていない。シカは狭い地域に多く生息しているため貧栄養状態になっている。 |
金網に囲われた柵内には多くの植物が生える。金網をとると地表の植物は、ほぼ一日でシカに食べつくされる。 |
トゲが多く、シカが食べないイラクサは残る。トゲに触れている受講生。 |
矮小化したイヌタデ。シカに食べられるストレスが強いほどサイズは小さくなる。 |
奈良公園周辺の田畑などを荒らしたシカは、「鹿苑」に収容される。 |
飛火野には湿地化した一角がある。イノシシが掘り起こした跡がある。 |
繁茂するチカラシバ。シカに食べられないように保護された場所。奈良教育大の構内。 |
午後からは奈良教育大にて「なんとかしようぜ奈良のシカ」と題しての講義。シカと地域の自然について考える。 |
カモシカとの比較でシカの特徴を明らかにする。シカは狭い地域に高密度で生息。餌を食いつくし植生に影響を与える。 |
今日の感想を書く受講生。「自然を守ることの意味、難しさに頭を抱えます」 「植物・動物・人・虫・鳥等々、それぞれの『生き物』にとって”いい環境”とは何なんだろう・・・?永遠のテーマのような気がする」 |