第10期第19回講座 金剛山の自然

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第19回講座 金剛山の自然  (2012.9.12.)

講座内容

午前 金剛山の樹木を学ぶ。
午後 各班ごとに金剛山の自然を観察、新しい班員との交流を深める。

講師

佐藤 治雄(理学博士・植物生態学、大阪府立大学名誉教授/自然環境市民大学代表講師)

場所 金剛山

 

後期講座の初回は金剛山の自然がテーマ。一日体験のご夫婦も参加されて、ロープウエイの山上駅からスタート。 

先ず最初にサワグルミの木を観察。葉は奇数羽状複葉で、葉軸に翼が無いことで、シナサワグルミと区別できる。藤の花のように垂れ下がる特徴的な果穂を探すが見えない。 

トチノキは落葉広葉樹で、葉は掌状複葉。5~7枚の葉に見えるものを合わせて全体で1つの葉。 

 

受講生「あのヤジロベエか男雛のような形の葉の木はなんですか?」。佐藤先生「ユリノキ(百合の木)で、チューリップに似た黄緑色の花が咲きます」。

講座は植物観察が主だったが、キブシの木の葉に綺麗な虫が並んでいるのが見付かる。アカスジキンカメムシの終令に近い幼虫。 

  

ウバユリの実。先回の植物(2)の講座で習ったように、やがてこの実が割れて、多数の種子が風に運ばれて散ってゆく。

 

カエデの仲間も種々様々。ウリハダカエデの幹の肌は、マクワウリの実の表面に似ている。 

リョウブの枝は下向きのアーチが連なった形になっている。一年で一節ずつ伸びる。 

 

金剛山は府下で数少ないブナの群生地。灰白色の木肌に地衣類や苔類が着生して独特のまだら模様を示すブナの幹。 

 

山頂付近で昼食の後は、新しい班編成での班長、副班長を選出。新メンバーで後期の終盤の企画運営の講座まで力を合わせて進むことになる。 

  

午後は各班毎に自由なルートで自然観察。「木にまつわりついているあの白い花は何ですか?」。カメラを望遠鏡代わりに佐藤先生、「花びら(萼片)が4枚あるので、ツルアジサイです! イワガラミなら1枚だけです」。

 最後は再びロープウエイの駅に集まって、3班それぞれに円陣の班会議。解散後は、一部の受講生は徒歩の下山でさらなる自然観察。

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