結果発表

ポスターコンクール「未来に残したい大阪の自然」審査結果発表

2016年10月15日に締め切ったポスターコンクールは、大阪内外から39件の応募がありました。
選考委員の先生方5名による厳正な審査の上、以下のように入賞者を決定いたしました。結果をお知らせいたします。

大賞

岡田三朗さん(82歳・大阪市)
「いきものいっぱい みらいめがね」

大阪市城東区にある我が家にはいろんな生きものがやってきます。都会の中でも、たくさんの生きものが、がんばって生きています。自然は美しい。すごい。ふしぎがいっぱい。生きる元気を与えてくれます。

【講評】
未来を覗いているような明るさが何よりもいい。大胆なイラストで、色彩も個性的。若いセミプロの作品かと思った。

※岡田さんは、協会設立当初からの古い会員。現在も地域観察会活動や工作の講師などで活躍中。
応募者中最高齢の大賞受賞となりました。

優秀賞

岩崎二郎さん(72歳・高槻市)
「大阪の豊かな自然を未来へ」

身近な自然を愛し、子供の頃 山や川で遊んだ想いが懐かしく思う現代です。生活は便利になりましたが、昔の良き自然、里山等がだんだん無くなって行く感じです。作品の様な自然がいっぱいの環境を残したい想いです。

【講評】
美しい里山風景で、見ていて飽きません。

※最後まで大賞作品と競った手描き作品です。

優秀賞

竪山和成さん(63歳・大阪市)
「大阪の自然よ永遠に」

未来に残したい大阪の自然」をイメージした時、私たち大人は、もちろん子どもたちに伝えるべき「自然環境の大切さ」を、強く認識せねばならないと第1に考えました。未来を受け継ぐ子どもたちにただ委ねるのではなく共に、大人も子供も大阪を育てていく姿勢を、表現 出来ればと制作致しました。テーマに沿って、未来に向かってキックオフするビジュアルとしました。絵は、6歳の女の子にお願い致しました。

【講評】
「子どもの絵の持つパワーを最大限生かしたうまいデザイン」と評価されました。

※6歳の女の子は応募者のお孫さんで、サッカーボールをキックしている作品だそうです。

優秀賞

高橋恵之さん(54歳・東大阪市)
「大阪産(おおさかもん)」

大阪湾の泉州で獲れるタコは、「泉州タコ」として今や「大阪産(もん)」の代表的なブランド品です。これからも大阪湾の海の自然環境が守られ、安心してたくさんの人たちに食してもらいたいと思います。

【講評】
大胆な画面で、訴えかける力があります。

※写真はきしわだ自然資料館の水槽にいた泉州タコで、応募者本人の撮影のもの、と確認しています。

特別賞

会長賞

梅田葉月さん(中学一年・東大阪市)
「新しい芽・つながる命」

大阪はビルや工場が多く、緑が少ないところです。ですが、そんな大阪にも森があるし、緑もあります。その美しい自然は未来につなげていかないといけないと思います。
私は、絵のテーマとして「新しい芽・つながる命」に決めました。古い切り株から新しい芽がでて未来へ・・・・。それに、差し込むこもれ日がスポットライトのようになっていて、より自然の素晴らしさが伝わるようにしました。

【講評】
世代をつなぐというテーマは協会の目指すところと同じで、未来を語る上でぴったりの作品です。

※この中学校美術部からは団体応募がありました。どの作品もしっかりテーマをとらえたうえで制作されていました。

特別賞

インパクト賞

後藤啓佑さん(25歳・名古屋市)
「地球、食べすぎ。」

自然を考えよう、守ろうというよりも、友達、夫・妻・彼氏・彼女や親目線で伝える。それは心に引っかかり、思い出すものと考え、「地球、食べすぎ」という普段会話の中で生まれる言い方で表現し、身近な存在しか言わないような意味が込められています。
コピーまわりのイラストは、地球を食べすぎた人を表現したものです。無心で地球を食べすぎたことを何も気にせず過ごしています。地球はむやみやたらに山を削ったり、木を切ったり、海を汚したりする人を自然や地球から見ると未知なる生物でしかない様を表現しました。

【講評】
ポスターとしての表現力は高く、非常にインパクトがある。

特別賞

都市と自然賞

西井秀樹さん(36歳・名古屋市)
「都市も大きな自然の小さな存在」

わたしたちは、身近にある小さな自然に囲まれながら暮らしている。
視野を広げれば、大きな都市開発でさえ、もっと大きな地球という大自然の中の小さな出来事。
わたしたち人間という存在は、わたしたちが思うほど大きくもなく、そして孤立した存在でもない。

【講評】
独創的な発想、テーマ性と構成のダイナミックさがいい。

※写真は友人に送ってもらったものを合成したということです。

特別賞

生物多様性賞

小川可南子さん(31歳・大阪市)
「生きもの地図」

野生動物や虫、爬虫類、植物、鳥がすめる自然を、次の世代にも繋げたいという思いで描きました。

【講評】
多様ないきものが丁寧に描かれている。

ホルベイン

アート賞

天西舞香さん(50歳・尼崎市)
「未来のまどろみ」

未来も、野良猫がまどろんでいられる大阪であってほしいと願っています。個人的な好き嫌いは別として、野良猫も居られない街というのは、人世に役にたたないものを、平然と排除するような街なのだろうと感じます。
極端に言えば、人間は自然がなくても科学技術で補えば、生きていける生きものだし、野良猫は、自然と人間の間に在るもので、そんな存在が居なくなるという事は、人間は自然の一部ではなくなって、温か味のある生物ではなくなるのだろうと思います。

【講評】
しっかりした絵画で、野生と人間社会の合間をつなぐコメントが評価されました。

里山いきいき賞

松岡希乃花(7歳・神戸市)
「水を飲む鹿の親子」

森やきれいな水がなかったら、鹿の親子も生きていけないので、ちょっとは森を残してほしいです。

【講評】
森と水という点に思いを巡らせた子どもの気持ちを高く評価。立体作品の写真というのも個性的。

里山いきいき賞

浅井秀一さん(40歳・奈良市)
「自然とともに働くのだ」

今回の作品は大阪北部の山で撮影した写真を使用しています。自然の中に人工物(自然を壊す物)を置き、ゲーテの言葉を戒めに自然と共に未来へ歩まなければいけないという思いで制作いたしました。

※画面の中の文言
「人はたとえ自然に反抗する場合でも、自然の法則には服従する。逆らってみようと思うときでさえ、自然とともに働くのだ。ゲーテ」

【講評】
ゲーテの詩を引用しての「自然とともに未来へ歩まなければいけない」というメッセージ性を評価。

里山いきいき賞

住友育代さん(42歳・泉佐野市)
「自然体験アルバム」

私が子供の頃、両親が海水浴や虫取りや川遊びに連れて行ってくれました。今の子供達にも、海や山や川など、自然の中で遊ぶことを沢山教えてあげたいです。そして自然を大切にする事を、次の子供達にも伝えて欲しいです。

【講評】
協会が大切に考えている「自然体験」をしっかりつたえようとしている点がよい。

※被写体である人物は、ご親族だそうです。イラストも折り紙をご自身で切ったものということです。

   <選考委員会風景> 2016年11月26日(土) 協会事務所にて
   

  審査は、お名前・年齢等を伏せて作品を一堂に並べ、ひとつひとつひとつの作品の長所短所やコメントでの作者の思いを確認・比較しながら、2時間かけて賞を決定いたしました。

  (写真左から)山西良平先生、布谷知夫先生、あまのしげ先生、立嶋滋樹先生、夏原由博協会会長

ネイチャーおおさか 公益社団法人 大阪自然環境保全協会

ネイチャーおおさかは、身近な自然を愛し、これを守り育てたいと願う市民が運営している公益社団法人の自然保護団体です。お電話でのお問い合わせはこちら 06-6242-8720

  • お問い合わせ


  • Facebookページ
  • 野山のたより
  • 都市と自然