第13回講座 両性類・は虫類  (2010.7.7.)
講座内容「両生・は虫類」の生態や形態の違いを知り、彼らを取り巻く生息環境の現状を考える
(午前)両生・は虫類全般について
(午後)主に研究されているオオサンショウウオについて
講  師田口 勇輝 先生 広島市安佐動物公園(財団法人広島市動植物園・公園協会)/特定非営利活動法人 日本ハンザキ研究所
補  助田口 愛子
場  所大阪市立いきいきエイジングセンター(実習室)



田口先生から自然のおもしろさは、「不思議さ、可愛らしさ、カッコ良さ、賢さ、健気さ」であり、自然を知る楽しさ、考える楽しさがあると挨拶を頂く。


大阪府の両生類19種(@サンショウウオ:6種、Aカエル:13種)のうち、58%が絶滅危惧種である。


日本では、20種類のサンショウウオが生存しているが、オオサンショウウオは絶滅危惧U類で、特別天然記念物(文化財)となっている。


パワーポイントに映し出されるカエルとその鳴き声を聞きながらの受講。カエルは、3つの色素(黒・黄・青)を持っており、繁殖期以外は山・草地でしか見ることができない。ニホンアマガエルは、里山の代表的なカエル。


大阪府の爬虫類19種(@ヘビの仲間:8種、Aトカゲの仲間:4種、Bカメの仲間:7種)のうち47%が絶滅危惧種である。
両生類との違いは、身体構造、ウロコの有無、前足(両生類は5本、爬虫類は4本)など。


カミツキカメは外来種で、日本にはペットとして移入された。非常に凶暴な性格で、泥の中に体を隠し、目と鼻孔だけを泥の表面に出してじっとしている。


田口先生に持参頂いたニホントカゲ、ニホンカナヘビ、イモリ、カエル、ニシキヘビの抜け殻などを観察する受講生。


餌として準備されたコオロギを、見つけるなり一瞬にして飲み込んだ満足気のカエル。


ニホントカゲは、満腹状態なのかコオロギに無関心状態。餌を食べさせようと、ケースを傾ける受講生。(後ろで、恐る恐る見る受講生。)


クイズ形式でオオサンショウウオの生態を学ぶ。サンショウウオが怒ると白い腋を出すと思う人は?(手を挙げた人達は、正解!)


サンショウウオの生活環図。
@:卵〜幼虫、A:幼虫〜幼体、B:幼体〜成体、C:成体〜死亡


サンショウウオの保全上の課題として、@:生息地の分断化、A:人工護岸化、河川直流化、B:文化財保護法による保護、などである。
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