保全活動の強化・人材の養成などを柱に
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●総会開催
協会は2001年5月26日、2001年度の通常総会を大阪市中央区の府立労働センターで開き、今年度の事業計画など5議案をそれぞれ原案通り承認しました。計画の柱は、2000年度に改めて掲げた生態系保全のいっそうの強化や、臨時職員の採用を見据えた人材の養成、さらに協会内部の交流の促進など。全般的に、活動の拡充を意識した内容です。
●主な議案と出席状況など
議案は、@2000年度事業報告書 A2000年度収支計算書 B2001年度事業計画書 C2001年度収支予算書――それぞれの承認と、D役員の選任。出席は、会場27人、委任など449人の計476人(正会員893人)。議長には有本倍美さんを選びました。
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■ 2001年度 運動の柱・事業計画・予算 |
●運動の柱 運動の柱では、「環境の世紀」、「NPOの時代」と言われる21世紀を展望し、協会の活動の基調を「ボランティア・NPO勢力による新たな民主主義・社会づくりに向けた、自然環境保全分野の具体提案と実践」としました。
●具体的な柱
しかし、基調にそって様々な課題に対応するには、組織・人材・財政面の整備などがまだまだ必要です。そこで具体的な柱として挙げたのは、
(1)協会内部の交流の促進
(2)自然生態系保全活動の強化
(3)里山など自然環境保全に関する政策立案・提案の推進
(4)人材の養成・確保
です。
●新しい取り組み
これらの柱にそって、事業計画・予算の中の新しい取り組みを紹介します。
○「交流の促進」
「協会合同学習会」を今年3月に初めて開きましたが、グループ単位の活動になりがちな会員がより多く共通の活動を展開できるよう、そうした機会を増やします。その活動費として予算を計上しており、理事会の普及部が今後も会員に呼びかけますので、ぜひ参加してください。
○「保全活動の強化」と「政策立案・提案の推進」
「保全活動の強化」では、開発問題への即応など、より直接的な保全を中心に自然保護・調査研究部などが対応できるよう予算を計上。「政策立案・提案の推進」は、里山などの保全の閉塞的な状況を踏まえ、社会的条件にも適合した政策をつくるものです。
○「人材の養成・確保」
協会の中期計画に挙げている「事務局要員の増加」を一歩進め、臨時職員1人を公募。約84万円の予算を計上しており、協会全般の総合職の補助を担当とする予定です。
○講座・調査・広報など
また新たに、服部緑地での「大阪自然文化塾」の開講(大阪シニア自然大学グループ担当)、カエルなど水辺の生き物の調査、事務局のIT化・HPの充実、協会パンフレットの改訂などに取り組みます。
○会員増加対策
このほか,組織・財政・事業委員会では、会員の増加を図るため、その実態アンケート調査を実施。
2005年までに会員を5000人まで増やすことを目標に、積極的な広報、退会防止策など会員増加のための具体的な計画を立案し、取り組む計画です。
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■会 員 数 |
3月末の会員は、正会員1009人、協力会員825人の計1834人(ただし会費切れの方を含む)。
対前年同期の増加数は17人で、昨年の171人、一昨年の172人に比べ大幅に落ち込みました。退会が多かったためで、特に協力会員の減少が目立っています。 |
■財 政 |
2000年度の単年度収支は、自然環境調査や講師派遣の増加などによって例年を大幅に上回り、財政状況は好転しました。しかし、こうした予算規模の拡大は主に一時的な受託事業によるもので、継続的なものではありません。固定的な収入割合の高い財政構造を築くことが、引き続きの課題となっています。
また、収支差額の中から約1000万円を自然保護事業積立金に繰り入れました。これで同積立金は累計1800万円余り。総会では、この積立金の適切な運用を求める声が出ており、有効な活用への検討が必要となります。 |
■新理事の選任 |
理事1名の辞任(昨年9月)に伴う役員増員選挙を行い、菅沼洋・正会員が有効投票479票の過半数の信任票446票を得て新しい理事に選ばれました。これで理事数は最多定数の20人に戻りました。
理事会の4部会と組織・財政・事業委員会などでは、協会運営に一緒に取り組む会員を募集しています。ぜひご参加を。 |
■収支計算書・予算書・決算のグラフ |
(クリックで拡大できますが、少し時間がかかります。) 2000年収支計算書 2001収支予算書 2000年度収支グラフ
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