2003年度総会 事業計画など5議案を承認 ((社)大阪自然環境保全協会2003年度通常総会の報告) |
さらに生態系保全活動の強化を 新理事に柴田利彦さんを選任 |
●総会開催 保全協会は5月24日、2003年度の通常総会を大阪市北区の大阪市中央公会堂で開き、今年度の事業計画など5議案を承認、報告1件を了承しました。計画では、引き続き「自然生態系保全活動の強化」などを掲げ、里山保全政策づくり(継続)などに取り組みます。3月から4月にかけて3名が辞任した理事の増員では、柴田利彦氏を選任しました。 ●主な議案と出席状況など 議案は、@02年度事業報告書 A02年度収支計算書 B03年度事業計画書 C03年度収支予算書 D理事選任の件<理事増員選挙の実施> E備品類の寄贈に関する報告。 出席は、会場49人、委任など221人の計270人(正会員398人)。 議長には、渡邊清夫さんを選びました。 昨年度からの継続活動が中心ですが、事業計画の重点などを紹介します。 |
■ 事業計画 |
●「中期計画」(3〜5年)では、筆頭に「里山保全政策づくりとその実践」を挙げています。昨年度の中期計画では、「里山保全のための基本計画(マスタープラン)づくりを進め、提案型の保全活動をより充実させる」として、まず保全制度の先進事例を横浜市に学ぶ取り組みなどを行いましたが、その一定の成果(「都市と自然」2003年2月号参照)をもとに、制度などの政策検討を進めていきます。そのなかで既に具体化し始めているのが大阪弁護士会・公害対策環境保全委員会自然環境保護部会との連携で、保全協会としては保全制度に関する事柄について研究するなどし、今後の提案に活かしていく方針です。 ●「自然保護事業」の開発問題への取り組みでは、新たに箕面トンネルの建設に起因する谷水の枯渇化問題を掲げ、水と緑の健康都市開発・余野川ダム建設問題(箕面市内)とともに取り組む方針です。 ●里山保全事業では、これまで3回セットで行っていた里山管理指導者養成講座を里山ホリデー入門講座に改称し、基礎編・応用編の2回セットで実施。11月ごろには、里山管理リーダー養成講座(仮称・2泊3日の予定)が復活する計画です。 ●「自然保護の普及啓発」事業では、本誌で紹介してきた「自然環境市民大学」が4月にスタートしており、31名が来年3月まで、31回の授業を受講します。 ●「組織の充実」としては、協会運営の舵取りを担っている理事会の4部体制(自然保護・調査研究部、普及部、事業部、総務・編集部)について、これまでの取り組みを振り返り、担当の見直しや再調整を行い、運営機能をより高めていきます。 |
■ 財政 |
2002年度の収支は、調査研究事業を中心に、講師派遣事業、会費などの各収入額がそれぞれ当初予算収入額を上回る一方、管理費が当初予算額に比べて減少したことなどから、収入超過に転じました。 収入では、年度途中より外部からの依頼事業が増え、また会費では退会数が予測を下回ったことなどから、全体として予算額を上回りました。 しかし、全体の収支規模は、過去最大だった2000年度からみると、昨年度、今年度と2か年連続で縮小しています。当期の収入超過も、一時的な依頼事業によるところが大きくなっています。 なお、<2002年度収支計算書、2003年度収支予算書>の概要については下のボタンをクリックしてごらんください |
■ 理事の選任 |
4月1日付で公示した理事増員選挙は、4月18日午後5時に公募を締め切った結果、柴田 利彦・正会員1名のみの立候補届け出となったため、信任投票で実施しました。開票の結果、柴田正会員は有効投票298票のうち過半数を超える291票の信任を得て当選。これを受けて理事選任を諮り、満場の拍手をもって就任を承認しました |
■ 備品類の寄贈に関する報告 |
この報告は、2002年10月、協会会員である大阪シニア・自然大学修了生の一部有志が、協会とは別のNPO法人を設立し、2003年4月より、従来大阪シニア・自然大学が担当してきたのと同種の事業に取り組むことから、その円滑な実施を協会が支援するため、事業に必要な関係備品類(20種類・目録省略)を同NPO法人に寄贈したことについて協会会員に知らせるもので、質疑はなく了承しました。 以 上 |