第28回講座 「里地・里山 A」 (2010.12.1.)
講座内容里山管理と雑木林間伐の実習
講  師中川 勝弘 先生 五月山グリーンエコー代表
場  所池田市 五月山公園



中川先生から、五月山グリーンエコ活動の紹介と「カマ・ノコギリ・ナタ」などの取扱い、使い方、注意事項、KYK(危険予知活動)を 教えて頂いた。  


大きな木を倒すのは最も危険な作業なので細心の注意が必要。まず、木を倒したい方向に受け口(三角でくさび形)を設け、次に幹の反対側、受け口の2/3ほどの高さから水平に切っていく(追い口)。受け口まで切り進まず、直径の1/10ほどを残して(この部分をツルという)、大声で注意を喚起したあと、ゆっくりと倒す。木の倒れる方向へは、絶対に人を立ち入らせない。


作業開始前に、班メンバー全員で危険の所在と防止対策を考えて、「危険予知活動表」にそれら内容を記入し、作業地に掲示し都度確認・徹底を行う。


間伐作業の基本はまず下草刈り。カマの使い方について指導を受けた後、受講生による実習。斜面地では右利きなら左足下がりに腰を落とし、右のひざをつき、左足で足場をかためて安定した姿勢で作業を行う。


前回、毎木調査を行った1班の作業地。


前回、毎木調査を行った2班の作業地。


前回、毎木調査を行った3班の作業地。


間伐後の林床:1班作業地での発表。”モチツツジ、サクラ”が残され、光が良く入るようになった。”


間伐後の林床:2班作業地での発表。”サクラ、ナツハゼ、モチツツジ、ヤマウルシ”を残したが、倒木の処理に時間を要し、当初計画通りとならなかった。


間伐後の林床:3班作業地での発表。"サクラ、ヒサカキ、ヤマウルシ”を残した。マツの倒木に注意、急斜面で作業が大変であった。


作業終了後、使用した用具(ハサミ、ノコギリ、カマ)の手入れを行う。ブラシで刃物の汚れを落とし、さび止め油を塗布。


中川先生から、林床に光が入るようになり、明るく見違えるようになったが、今後の観察・モニタリングが大切である。1〜2年後の管理計画を立案、継続化と共に、3〜5年後の姿を見て欲しいとのお話があった。
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